■受験のあれこれ

本来受験と言う言葉は学校の入学試験の他、ある資格や職業の認定試験もそれに含まれます。ですが現在私たちが受験と言う場合、多くは学校の入学試験を指すのが一般的です。その受験ですが、ところで現在どうして多くの学校で入学試験が実施されているのでしょうか。そして入学試験はどのような状況で、どのような方式で実施されているのでしょうか。
まず入学試験が行われるケースですが、これはある学校に入学できる定員が制限されており、実際にその学校への入学志願者が定員より多かった場合に実施されることが一般です。そして定員分だけを選抜するために入学試験が行なわれる場合が多くなっています。その学校の入学定員分だけ、入学試験の合格者が出ます。そして試験の合格した者が、その学校への入学を許可されるのです。もっとも合格した学生の中から最終的に多くの入学辞退者が出ることが予想される場合、予め辞退者を見越して、入学定員よりも多めに合格者を出す場合もあります。また逆に、そもそも入学志願者が入学定員に達していない、所謂定員割れのケースでも、入学志願者のレベルによる選抜を行うために入学試験が実施されることもあります。これは定員内不合格と呼ばれていますが、そもそも入学志望者を篩いにかける必要が無いにもかかわらず入学試験を実施するのは、生徒の学力水準を維持し、学力偏差値の下落を防ぐことが目的だと言われています。
ところでこの入学試験が実施される時期ですが、日本の学校が4月に始まることから、大学、高校、中学校等どの学校でも多くは1月末~3月前半に入学試験が行われるのが一般的です。中学受験等では最近では学校側の都合から12月末頃から実施されたり、1月中旬に実施されることが多くなっています。また中学受験の場合は、同じ地域の学校が同じ日に一斉に実施するのが普通となっています。その場合一校しか受験できないことになります。大学受験の場合、多くの国公立大学及び一部の私立大学が参加する統一試験である大学入試センター試験が、毎年1月中旬に全国で同じ日に一斉に開催されます。センター試験は2日間にかけて実施されます。それらを除けば大学によって試験日が意図的に統一されることはありません。ちなみに一般入試の場合、私立大学は2月前半頃、国公立大学の前期日程では2月後半に試験日が集中することが多くなっています。現在国公立大学の受験方式では、その多くが分離分割方式と呼ばれる方式を採用しており、一般的には受験生は国公立大学で2校、私立大学は試験日が重ならない限り何校でも受験できます。
ちなみに日本とは異なり、新学期が9月から始まる欧米では、毎年6月から7月にかけて入学試験を実施する国が多いようです。
受験の日程、スケジュールについて紹介したので、今度はそれに向けた準備、即ち受験勉強について触れます。入学試験での合格に向けた学力向上などの準備、即ち受験勉強は、最低でも数ヶ月、長くて1~2年、もしくはそれ以上の時間をかけて行います。もっとも中学校や高校では多くの場合、そこでの勉強の目的がそれぞれ高校、大学への進学にあるので、毎日行う勉強がそのものズバリ受験に繋がるものだと言ってもいいのでしょうが。ここで上級学校等へ進学するために、合格を目標にして準備、勉強をしている人を受験生と言います。高校受験を控えた中学三年生、大学受験を控えた高校三年生を受験生と呼ぶケースが一般的です。勿論中学受験に臨む小学六年生も然りです。

学校の最高学年に在籍中の受験生は現役生と呼ばれます。間もなくやってくる大学受験を控えて、現時点で高校に在学する三年生を現役生と呼ぶのが一般的です。それに対し、既に学校を卒業した受験生は過年度生と言われます。ですがこの呼称はあまり一般的とは言えないでしょう。寧ろ一般的には、現役生として大学受験に臨むも不合格となってしまい、そのまま高校を卒業し、翌年の合格を目指してもう一年の準備を続ける受験生を、浪人生と呼ぶことが多くなっています。浪人生という呼称の他、既卒生という呼称もあります。ちなみに一年浪人生活をすると「一浪」、二年浪人生活をすると「二浪」と呼ばれます。浪人生活中、予備校で勉強する受験生は予備校生とも呼ばれます。この過年度生は大学受験においてはほとんど影響は無く、現役生と同じ条件の下で大学受験ができますが、高校受験においては、過年度生は現役生と違い各種の制約を受けるケースが多くなっています。

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