■受験とは

日本は学歴社会だとよく言われています。学歴社会とは言うまでも無く、学歴の高い者が高給を稼ぎ、高い地位につき、いわば社会での成功が約束されているような社会です。学校にもランクがあり、高いランク、即ち難関校と言われる大学に入った者が学歴社会での成功者というふうに見られます。難関の大学に入るならそのために同じく難関と呼ばれる高校に入る。難関の高校に入りたければ難関の中学校に入る。難関の中学に入りたければ難関の小学校に入る…学歴社会はこうした確固たるピラミッドで成り立っていると言えます。また言い換えれば学歴社会は高速で上昇するエレベーターのようなものです。高いところに行きたければ、どこかでこの高速エレベーターに乗らなければなりません。しかもこの高速エレベーターは少しずつ速度が上がるようになっていて、下の段階で乗ったほうが比較的簡単で、上に行けば行くほど、これに乗るのが難しくなっていきます。そしてエレベーターが上まで上がりきった頃には学歴社会の勝者と敗者が確定し、最後までエレベーターに乗っていて上まで上がりきったものが勝者、乗ることができなかった者が敗者となります。そして勝者となった者は、上記の通りこの社会での成功が半ば約束されているのです。勿論その後で逆転や挽回も可能です。ですが現実的には、それは決して易しいことではありません。学歴社会は、いわばこうした表現で言い表すことができます。
でこうして見ると、私たちは小さい頃から好むと好まざると、この日本の学歴社会のシステムに放り込まれ、その中で揉まれて育ってきたということができます。ある意味この学歴社会を決定付けるシステム、学歴社会の根幹を成すシステムが受験です。私たちの人生の節目節目に存在するのがこの受験です。受験戦争という言葉もありますが、私たちはこの受験戦争という名の戦争で勝つことが求められます。学歴社会で成功するには、この受験戦争での勝利が必要条件です。ここで勝てば先ほど説明した高速エレベーターで上まで上がり、他人を見下ろすことができます。逆にここで負けが続くと、この学歴社会の中で敗者とされる可能性が高くなります。上にも記したように、この受験が学歴社会における鍵であり、決定的に作用していると言えます。
ここでこの受験の定義のようなものを模索していくことにしましょう。私たちは通常受験とよく言いますが、これは往々にして学校の入学試験を指すケースが多くなっています。入学試験とは大学や高校などの学校が、入学志願者を選別するために課す試験のことです。これに合格した人が、その学校への入学を許されるのです。受験とは入学試験だけではなく、例えば英検や弁護士資格、何かの資格試験をはじめとした試験を受ける意味も含みます。ですが上記の通り、現在の私たちが一般的に受験と言う場合には、どこかの学校の入学試験を受けることを指します。そしてそれだけには止まりません。進学のための試験対策から志望校選定、教科選択、入学試験の受験まで含めた一連のプロセスのことです。受験産業と呼ばれる産業がありますが、そこには予備校や学習塾、それらが主催するテストやイベント、それに学生用の参考書や問題集等の出版、また受験生用のホテルや乗車券、チケットの販売等も含まれるでしょう。こうして受験は単に学校の入学試験のみならず、大きなイベント、複数の業界を巻き込んだ、一大産業であり、社会現象なのです。
ちなみに受験といえば、一般には入学試験を指すことが多いのですが、入学試験は略して入試と呼ばれることが多くなっています。受験する学校に応じて大学入試、高校入試などというふうに言います。またこの入試にもいろいろあって、普通に私たちが言う入試とは第一学年の開始時からその学校に新入学するための新入学試験を指しますが、第一学年の開始時期を過ぎてからその学校に編入学、転入学するための編入学試験や転入学試験、一部大学で行なわれている飛び入学のための飛び入学試験等もあります。

また高校受験においては、主に私立高校では入学試験と言いますが、公立高校では正確には「入学者選抜のための学力検査」と呼ぶのだそうです。もっとも公立にせよ私立にせよ高校を受験することは一般には高校受験と呼ばれることが多くなっています。

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Last update:2023/10/6